通学手段維持に安堵 新常交バス再編「現状に近い」

 
14路線の廃止が決まった新常磐交通の路線バス=8日午後、いわき市

 新常磐交通(いわき市)が廃止予定だったバス路線の一部を維持する方針を決めたことを受け、通学での影響を懸念していた学校関係者や保護者は安堵(あんど)する一方、14路線が廃止になることなどから、さらなる対策を求める声が上がった。

 新常磐交通が大規模な縮小計画を示した昨年11月以降、菊田小PTAや県高校校長協会いわき支部は市に対し、「通学する子どもへの影響が甚大だ」として路線存続を要望していた。

 菊田小PTA会長の小堀哲也さん(41)によると、今回の路線維持で同校の8割の児童の移動手段が確保されることになったといい、「現状に近い形で路線を残してくれたことに感謝したい」とする一方、影響を受ける児童もいることから「学校や市教委、行政とアイデアを出し合っていきたい」と話した。

 県高校校長協会いわき支部長を務める磐城高の柳沼英樹校長も路線維持を歓迎しながらも、「廃止される14路線を使う学生もいるので路線の復活も検討してほしい」と要望した。その上で休日のバス路線は廃止されることから「部活動や模擬試験でバスを利用する生徒もいる。対応を考えたい」と語った。

 内田広之いわき市長は8日の記者会見で、「平―好間」、「平―江名」、「泉―江名」、「平―湯本―湯本市内循環」、「上遠野―植田」の5路線が実質的に維持されたとの認識を示した。これらの路線はいわき湯本高、菊田小などの通学で影響が危惧されていた。

 内田市長は新常磐交通と協議を重ね、バス運行経費の補助額を引き上げることで路線の維持につながったとした上で、「市民生活に影響が出ないよう今後も検討を重ねていきたい」との考えを示した。 

 市はバス路線廃止の対策として、新年度当初予算案に廃止地域でのスクールバス導入やデマンド型乗り合いタクシー実証などの代替手段確保に向けた事業を盛り込んでいる。