タイへの輸出促進目指す...郡山市が現地大学と協定へ

 

 郡山市は新年度、タイのランシット大の研究成果やノウハウを生かし、市内の企業によるタイへの製品輸出を後押しする方針を固めた。同大は首都バンコクに隣接するパトゥムターニー県にある私立総合大学で、市や企業と連携して現地のニーズに適した製品開発や新しい事業創出に乗り出す。市の強みである医療福祉機器や健康食品の分野で企業が試作品を開発し、2026年度に現地での販売開始を目指す。

 品川萬里市長が9日の記者会見で概要を発表した。市は10月下旬、全国の自治体で初めてランシット大と連携協定を結ぶ。連携の枠組みのイメージは【図】の通り。同大はコーディネーター役となり、郡山市の企業の販路開拓支援や消費者のニーズに合わせて製品の評価などに取り組む。評価に基づき企業が改良した製品を現地企業に輸出、販売していく計画だ。連携の期間は24~26年度の3年間。

 市によると、タイでは高齢化や糖尿病患者の増加が社会問題になっている。総人口に占める糖尿病患者の割合は22年時点で日本が2.5%に対し、タイは4.5%と高く「健康食」への注目が集まっているという。市内には発酵食品や医療機器の製造に携わる企業が多いため、市は連携事業を通して企業の魅力発信や輸出促進につなげたい考えだ。

 協定締結に向け、市は今年7~9月に同大を訪れ、産業振興や人材育成をテーマに具体的な内容を協議する。協定を結んだ後、市場調査を行い、試作品の開発に入る。タイで昨年2月、日本をテーマにしたアジア最大級のイベントが開かれた際に、市がブースを出展した。大学側との接点が生まれ、協議を進めてきた。

 品川市長は、市内に医療機器関連産業の集積を図る「メディカルヒルズ構想」に触れ「連携を通じてランシット大に郡山市がどのようなまちかを知ってもらう機会にしたい」と述べた。