新NISA県内も注目 条件緩和で申し込み増、顧客獲得に懸命

 
NISA制度を紹介する「カフェセミナー」の準備を進める行員ら=みずほ銀行福島支店

 2月13日はNISA(少額投資非課税制度、ニーサ)の日。投資枠の拡大や非課税保有期間が無期限になるなど、条件が緩和された新制度が1月に始まったことをきっかけに投資を始める人が急増している。だが持つことができる専用口座は1人1金融機関のみ。県内の金融機関はイベントやキャンペーンを展開し、投資意欲が高まる顧客の取り込みを図る。

 みずほ銀行は1月下旬から、県内4支店でNISAについて説明する「カフェセミナー」を始めた。窓口が閉まった平日夕方の時間を活用し、担当者がNISAの仕組みや始め方などを解説する。会場には飲み物を用意し、気軽に相談しやすい環境を整えた。申し込みが定員を大幅に超える回もあり、参加した顧客からは「投資を身近に感じることができた」「窓口と異なり質問しやすい雰囲気だった」と好評だという。

 県内各支店では昨年末からNISA口座開設に関する問い合わせが相次ぎ、月ごとのNISA申込件数は新制度の受け付け前と比べて倍増しているという。セミナーで説明を担当する福島支店の武藤夏美ライフプランアドバイザーは「お客さまの要望に耳を傾けながら、資産運用のお手伝いをしていきたい」と力を込める。

 証券会社では、投資信託のほか株式の商品も取り扱う。SMBC日興証券福島支店では、一部で買い付け手数料を全額還元するキャンペーンを実施するほか、取引企業からの要望を受けてNISA勉強会を開催するなどした。坂本壮敏(あきとし)支店長は、年明けから株価が大幅に上昇している点に触れ「新NISAも要因の一つになっているのは確か。高まる需要に応えていきたい」と話した。

 県内3地銀でも各種キャンペーンなどを取りそろえる。東邦銀行は6月28日まで、NISA口座を新規に開設したり、NISAで買い付けや積み立て投資をしたりすると最大現金1万円を贈る。福島銀行ではNISA口座を申し込んで投資信託を購入するなどの条件を達成すると現金をプレゼント。大東銀行はこれまでに新たなNISA制度を学ぶ行員向けの研修会を開催したほか、21日には顧客らを対象にしたセミナーの開催を予定している。

 NISA イギリスの制度ISA(Individual Savings Account)を参考にした日本(N)版の少額投資非課税制度として2014年から始まった。一定金額の範囲内で投資信託や株式などの金融商品に投資し、売却して得た利益や配当を非課税で受け取ることができる。今年1月から条件が緩和された新NISA制度では「成長投資枠」と「つみたて投資枠」の併用が可能で、年間投資枠が計360万円、非課税保有限度額は1800万円に拡大された。