飯坂の温泉利用と公衆浴場、料金見直し提言 老朽化問題巡り検討会

 
提言の内容に意見を交わす委員ら

 福島県福島市の飯坂温泉で温泉供給施設・設備や公衆浴場の老朽化が進んでいる問題を巡り、市が設けた「飯坂町財産区保有施設等在り方検討会」は14日、温泉使用料や公衆浴場料金について見直しを検討するよう求める提言案をまとめた。事実上、値上げを促す形となった。文言を一部修正し、4月に審議機関の「飯坂町財産区管理会」に提出する。管理会は提言を踏まえ、議論を加速させる見通しだ。

 検討会が14日、同市のパルセいいざかで第4回会合を開き、提言案をまとめた。事務局の市が示した提言案では、温泉使用料と公衆浴場料金について「見直しもやむを得ない」としていたが、委員の意見で「見直しを検討する」とやや表現を抑えた。

 公衆浴場を日常的に使用する市民と、観光客との差別化を図るため、パスポート制の導入を検討することも求めた。悪質な温泉使用料滞納者については「温泉供給の停止などを検討すること」との文言も加えた。

 市は会合で、老朽化した温泉供給施設・設備を今後10年間で集中改修すると想定し、二つの財政試算を示した。

 一つ目の案は、五つの源泉の揚湯方式を、空気を送り込む従来の「エアリフト方式」から「水中ポンプ式」に切り替え、経費節減を図る。その上で、更新財源を確保するため、公衆浴場を時短営業にし、温泉使用料を3.5%増、公衆浴場料金を現行の200円から400円に値上げすると想定した。それでも約1億円の繰越金は2026年度で枯渇する。

 もう一つの案は「飯坂温泉は重要な観光資源」との観点から、市が施設・設備や管路などの更新費用の3分の1を補助した場合で、更新財源を安定的に確保できると試算した。

 検討会は昨年5月に発足し、施設・設備の更新などに意見を交わしてきた。4回目の今回が最後となる。