福島県と浪江町、水素活用推進へ特区申請 指定なら全国初

 

 県は26日、水素の活用を効率的に推進するため、浪江町と共同で、国家戦略特区の指定を国に申請していることを明らかにした。法令で制限されている水素貯蔵量などの上限を緩和し、需要の拡大に対応する狙いがある。指定されれば企業の立地などが進むと期待され、水素社会の実現を目指す本県にとって大きな追い風となる。水素社会のモデル構築に向けた産学官連携会議を県庁で開き、状況を報告した。

 国家戦略特区制度は、地域限定で大胆な規制緩和を断行して民間投資を呼び込み、経済の活性化を目指す政策。成長戦略の柱として2013年に創設された。内閣府によると、26日現在で各地に13区域が指定され、本県にはまだない。水素関連で特区の指定を受ければ全国初とみられる。

 県によると、水素は建築基準法や高圧ガス保安法の規制により、貯蔵量や圧力に一定の制限がかかる。浪江町には世界有数の水素製造拠点「福島水素エネルギー研究フィールド」があり、町は独自のまちづくり構想に沿って水素の利活用を進めている。現行の規制下では水素が入った容器を頻繁に換えなければならず、需要拡大の支障になる恐れがあるという。

 県は過去、特区に2件を申請し、水素関連では初めて。今回の採否は新年度中に判明する見通し。

 会合には経済産業省や環境省、復興庁の担当者がそれぞれ出席。国が本県で進める水素の実証事業や、エネルギーを重点研究分野に据える福島国際研究教育機構(エフレイ)の活動状況などを報告した。