エフレイ研究、万博で発信 会場に体験型ブース、産学連携も推進

 

 福島国際研究教育機構(エフレイ)は1日、2024年度の年次計画を公表した。将来的な産業化を見据えて産学連携体制を構築するほか、課題の認知度不足解消に向けて情報発信を強化する。主軸の研究開発は外部委託から組織内へと順次切り替える方向で調整を進める。設立2年目に入り、第1期中期計画期間(23~29年度)に重視する「基盤づくりと存在感の提示」に一層注力する考えだ。

 エフレイは昨年4月の設立から1日で1年を迎えた。産学連携体制の構築については、先端技術を事業化する経験が豊富な専門人材の確保に努めることを明記した。エフレイは研究成果の産業化を目標に掲げるが、産学連携の実績は不足しており、大学や企業などで対応経験のある人材で補強する。

 外部との連携協定は新たに5件以上の締結を目指し初めて「海外の機関も含め」と記した。初年度は大学などと9件の協定を締結。このうち3月に協定を結んだ東北大と設置する連携大学院講座についても計画に盛り込み、今秋に大学院生の指導を開始する方向だ。

 認知度向上に関しては、25年大阪・関西万博会場で体験型展示ブースを設ける方針を明らかにした。仮想現実(VR)などの技術を活用して将来の研究成果を体験してもらい、国際的な発信を狙う。小学生などの子どもや研究者向けのパンフレットもそれぞれ作成し、活動の幅広い浸透を図る。

 研究開発を巡っては、新たに5~10程度の研究チームの構築を目指す。現在は福島医大に拠点を置く1チームのみで、大幅に増える見通しだ。国内外の研究者を招聘(しょうへい)するほか、委託先に所属しながらエフレイの研究者としても雇用する方向で調整する。重点5分野の研究開発は方向性をおおむね維持し、23年度の検討を踏まえて一部更新した。

 このほか、1月に国が策定した施設基本計画を踏まえ、研究・実験施設内の配置の具体的検討に着手する方針を示した。国は本施設を30年度までに整備し順次利用を開始する方向で、徐々に建物の姿が明確になる。

 24年度予算は約119億円。ほかに国が施設整備費約36億円を計上している。