「野菜加工場」稼働 富岡産業団地に整備、福島県農業復興期待

 
テープカットで開所を祝う関係者

 富岡町の富岡産業団地に整備されたカット野菜などの製造工場「福島広域野菜加工工場」が完成し、稼働を始めた。青果物を量販店や外食事業者に販売する卸売業を展開する「彩喜(さいき)」(埼玉県川口市)が工場を整備した。2日は工場で完成式典が行われ、関係者が本県の農業復興に期待を寄せた。

 同社の親会社は農作物に特化した物流企業「福岡ソノリク」(佐賀県鳥栖市)。工場の新設には、国の「高付加価値産地展開支援事業」を活用した。稼働した工場には、野菜洗浄機、各種野菜に対応できるスライサー、自動計量包装機、盛り付けラインコンベヤーなどの最新設備を導入した。

 カット野菜やカップサラダ、冷凍野菜、刻みタマネギなどの需要に応え、高品質で競争力のある商品を供給できるという。野菜を調達する際は、原発事故で避難指示が出た12市町村を含む県内を優先し、足りない場合は県外から取り寄せる。

 手軽なカット野菜や保存の利く冷凍野菜の需要は高く、被災地などで営農を再開した生産者の販路拡大や所得向上、担い手の確保につなげる考えだ。

 彩喜の園田寿俊社長は完成式典で「長年培ってきたノウハウを生かし、福島の農業生産の拡大や復興に社員一同で取り組む」とあいさつした。山本育男富岡町長ら関係者が祝辞を述べ、テープカットした。二本松市出身の高橋哲司工場長は「古里の復興に全力を尽くしたい」と意気込んだ。