福島県、兵庫と復興発信 阪神大震災から30年「サミット」協力

 

 県は来年の大阪・関西万博に合わせ、兵庫県と連携して東日本大震災と東京電力福島第1原発事故からの復興を国内外に発信する。内堀雅雄知事が10日、県庁で兵庫県の斎藤元彦知事と会談し、同県が阪神大震災から30年の節目に合わせて来年9月に開く「創造的復興サミット」に協力する考えを示した。本県からは飯舘村もサミットに招待されており、震災の風化防止や原発事故の風評払拭につなげる。

 創造的復興は、被災前の姿に復旧するだけでなく、よりよい社会をつくるとの考え方で阪神大震災後に兵庫県が打ち出し、東日本大震災後にも提唱された。万博に合わせて開催されるサミットは、創造的復興の理念を共有して世界に広く発信する場として神戸市で開かれる予定。本県など東日本大震災の被災3県のほか、大規模地震を経験した新潟、熊本、石川の各県やトルコ、ロシアによる侵攻が続くウクライナなどの関係者を招いて意見交換し、共同宣言を取りまとめる。飯舘村は、斎藤知事が総務省職員として震災直後の2011年4月から約3カ月、同村の政府現地対策室で勤務した縁で招待を受けた。

 内堀知事は会談で、第1原発で発生する処理水の海洋放出開始後に、斎藤知事が兵庫県庁で本県産の海産物やコメを使った食品を販売して風評払拭に協力したことに触れ「福島を応援してもらった」と謝意を伝えた。その上で「本県の復興は現在進行形にある。(サミットに向けて)思いを共有し、連携して取り組みたい」と語り、開催に協力していく考えを示した。

 斎藤知事は同日、飯舘村で杉岡誠村長とも会談してサミット参加を要請した。終了後、報道陣の取材に応じた斎藤知事は「福島では原発事故の影響が続いていることを知ってもらうことが大事。(サミットで)福島の現状とともに、わくわくするような創造的復興の取り組みを世界中に発信してほしい」と述べた。