飯舘・長泥地区曲田一部、避難指示25年春解除へ 施設操業踏まえ

 

 飯舘村は12日、東京電力福島第1原発事故で帰還困難区域となっている長泥地区の一部地域について、来春の避難指示解除を目指す方針を示した。避難指示解除を目指す範囲は、民間企業が長泥地区曲田(まがた)に整備を進めている堆肥製造施設と資材置き場の計約2.6ヘクタールと、この施設で使われる資源作物を栽培する農地。避難指示解除後も住民の帰還や居住を想定しておらず、施設の操業開始時期などを踏まえて来春と設定した。

 杉岡誠村長が12日、長泥地区で開いた住民説明会で方針を示し、住民から了承を得た。長泥地区を巡っては、特定復興再生拠点区域(復興拠点)の避難指示が昨年5月に解除された。復興拠点から外れた地域のうち、長泥曲田公園に限って住民の居住を前提にしない形で同時に避難指示が解除されている。

 政府は避難指示解除の要件を〈1〉追加被ばく線量が年間20ミリシーベルト以下に低減〈2〉インフラ整備や除染の進展〈3〉地元との十分な協議―としている。現地の除染は終わっており、村が設置した環境回復検討委員会などが現地の年間放射線量の確認や検証を進める。その上で、村が要件を満たしているかどうかを最終判断し、政府や県と解除時期を協議する。

 堆肥製造施設は復興拠点から外れた地域に建設中で今月末に落成する予定だ。試運転などを経て来春の避難指示解除と同時期の操業開始を見込んでいる。杉岡村長は「(避難指示解除に向け)一つ一つ丁寧に取り組んでいきたい。村や長泥地区全体の復興・再生を築き上げるためにさらに前進していきたい」と述べた。