福島県内3地銀、増収黒字確保 24年3月期 5類移行で経済活発化

 

 東邦、福島、大東の福島県内3地銀の2024年3月期決算が14日、出そろった。連結ベースで東邦は増益、福島と大東は純利益が微減し減益となったが、3行とも増収で黒字を確保した。新型コロナウイルスの5類移行により経済活動が活発化し、日銀のマイナス金利解除を受けた金利の上昇で収入の確保も期待される。

 3行の連結決算の主な内容は【表】の通り。純利益は東邦が52億5200万円(前期比16・9%増)、福島が8億6600万円(同0・2%減)、大東が12億5500万円(同2・2%減)。東邦の佐藤稔頭取は「本業の収益について相応の兆しが見えてきた」と手応えを口にした。

 新型コロナ対策の実質無利子・無担保融資(ゼロゼロ融資)の返済が進む一方、物価高や人手不足による人件費の引き上げなどで資金繰りが苦しくなり、倒産する中小企業が増加傾向にある。各行はコンサルティング業務を強化し、取引先の中小企業の伴走支援として事業継承やM&A(合併や買収)などに取り組む構えだ。大東の鈴木孝雄会長・社長は「業況が不安定な企業を割り出し、再建支援を図る」と述べた。

 マイナス金利の解除に伴い、各行が預金金利を引き上げ、17年ぶりに「金利のある世界」が復活した。ただ、住宅ローンや企業向け融資の金利引き上げについては、他の金融機関の動向を注視する状況だ。福島の加藤容啓(たかひろ)社長は「金利が上がれば収益が上がるのでプラスになるが、大幅な引き上げはリスクになるので徐々に上げる方法がいい」との認識を示した。