ICT工事従事者育成、7月始動 福島県内初、南相馬に研修施設

 

 ドローンを使った測量や自動で動くブルドーザーなど、工事現場に情報通信技術(ICT)を取り入れる「スマート建設」の体験型研修施設が南相馬市に整備され、7月に研修が始まる。体験型研修施設は全国でも珍しく、関係者は建設業界の担い手不足解消につながると期待する。

 研修施設整備は秋田県、秋田高専、建設会社や建設機械メーカーなどでつくるICT東北推進協議会の取り組みで、秋田県五城目町に続き2例目。体験型研修施設は広い土地が必要なため全国的に少なく、通常は座学や見学が中心という。

 同町では2018年に研修が始まり、全国各地から毎年約50人が参加している。革新的技術を活用して建設現場の生産性向上を図る優れた取り組みをたたえる国土交通省のアイ・コンストラクション大賞で19年度に優秀賞を受賞するなど、研修の内容が高く評価される一方、関東などの受講希望者から「秋田県では遠くて参加しづらい」との声があることから関東に近い本県での実施を決めた。

 運営会社の3Dスケープ(福島市)によると、南相馬市でも秋田県と同様の研修を実施する予定。菊池製作所南相馬工場の施設や敷地を借り、模擬土木現場などを造った。県建設業協会も後援する。受講費用は厚生労働省の人材開発支援助成金を活用できるため、負担が軽減されるのも特徴。

 担い手不足は建設業全体に共通する課題で、対策が急務になっている。県建設業協会は「人手不足の中で工事を進めるには効率化が必要。県内各社でICT導入が進み、若者が建設業界に興味を持つきっかけになってほしい」としている。

 問い合わせは3Dスケープ(電話080・5570・9273)へ。