「野馬懸」若武者ら奮起 野馬追閉幕、5月開催10度前後涼しく

 
裸馬を素手で捕まえる御小人=27日午前、南相馬市小高区

 勇壮な戦国絵巻を繰り広げる国指定重要無形民俗文化財「相馬野馬追」は最終日の27日、南相馬市小高区の相馬小高神社で神事「野馬懸(のまかけ)」が行われた。猛暑の影響を考慮し今年から2カ月前倒しとなった野馬追は、盛況のまま全ての行事を終えた。

 野馬懸は、野馬追古来の姿を残す神事。騎馬武者が神社の境内に裸馬(はだかうま)3頭を追い込んだ後、白装束を着た小高郷騎馬会の若武者が「御小人(おこびと)」を務め、馬を素手で捕まえた。馬を神前に奉納し、地域の繁栄と安寧を祈願した。駆け回る馬を転びながらも捕まえようとする御小人の勇猛果敢な姿に、会場に集まった大勢の観客からは熱い声援が送られていた。

 同騎馬会の松本充弘会長(77)は「出場者もお客さんもいい環境の下でやることができた。素晴らしい野馬追だった」と3日間を締めくくった。

 搬送者なし

 気象庁によると、相馬市の3日間の最高気温は22.3~28.8度となり、34.1~35.2度だった昨年の3日間(7月29~31日)と比べ、10度前後涼しくなった。昨年は3日間で熱中症の疑いを含め83人が救護を受け、うち11人が救急搬送された。

 相馬野馬追執行委員会によると、今年の熱中症疑いの救護者は18人で、救急搬送はなかった。また昨年は馬2頭が死んだが、執行委によると、現時点で馬が死んだ報告は受けていないという。