福島県、新たな入札手続き試験導入 本年度、受注機会確保へ

 

 福島県は28日、総合評価方式の一般競争入札で発注する本年度の工事の一部について、新たな入札手続きを試験導入する考えを明らかにした。東日本大震災後に急増した建設工事が縮小する中、できるだけ多くの企業の受注機会を確保し、中長期的な育成に結び付ける。県庁で開いた県入札制度等監視委員会で説明した。

 試験導入する入札手続きは「一抜け」「一括審査」の2方式。一抜け方式は同じ日に公告・開札を行う複数の工事について、先の開札で落札候補者になった企業は以後の入札書を無効とする。受注機会を多くの企業に分散することで、中長期的な育成効果と過大受注の防止を見込む。

 一括審査方式は、入札参加資格要件などを共通化できる複数工事の発注が同時期に予定されている場合、入札参加者に提出を求める技術資料を1件分に絞り、負担の軽減を図る。

 本年度は試験的に、土木部が発注する予定価格3千万円以上の工事3件程度で実施する。効果と課題を分析し、来年度以降の本格導入を検討する。全国では昨年度末時点で31道府県が導入しているという。

 県内の建設工事発注数は2021年度まで2250件前後で推移していたが、22年度以降は2千件を割るという。県入札監理課は「発注件数は減少傾向が予想される一方、近年は災害が頻発し、地域の守り手となる建設業の維持・育成が強く求められている」と導入の意義を説明した。