請戸川サケ漁、26年にも復活...震災後15年ぶり、ふ化施設着工方針

 
浪江町が整備するサケふ化施設の完成イメージ図

 東日本大震災と東京電力福島第1原発事故の影響で休止している浪江町伝統の「請戸川のサケ漁」が2026年秋にも復活する見通しとなった。町は、町内に整備を計画しているサケのふ化施設と、漁具倉庫となる採捕付帯施設について、来年度の完成を目指して建築工事に着手する方針だ。震災から15年余りを経て、浪江を代表する秋の風物詩が戻ってくる。

 町は5日の6月議会で、両施設の工事請負契約に関する議案を提出した。サケのふ化施設は小野田地区、採捕付帯施設は北幾世橋地区に整備する。

 町によると、震災前にあったやな場やふ化場などは震災の津波で壊れたり、原発事故の影響で使えない状態になったりしたため撤去された。泉田川漁協が町に施設整備を要望していた。

 ふ化施設の建設に向け、町は町内各所で最適地を調査。サケの飼育に適した水質と水量の確保ができるとして小野田地区を選んだ。やな場はかつて請戸川にあった場所に再整備する。同漁協によると、請戸川は国内有数のサケの遡上(そじょう)地とされる。震災前は年間最大で1800万匹の稚魚を放流し、10万匹の水揚げがあった。