会津大へ理系女子おいで 学生有志9人「ヅ大を推す会」活躍

 
(写真上)大学の魅力発信に向けて活動する「ヅ大を推す会」のメンバー

 会津大への女子受験生を増やそうと、同大の女子学生有志による団体「ヅ大を推す会」が活躍している。親しみやすいパンフレットの作成やメディアへの出演など積極的な広報活動を展開。入学後の不安を少しでも解消しようと、メンバー9人は「男子学生が多いことを理由に、入学を諦めている女子高校生の背中を押したい」と口をそろえる。

 「コンピュータと英語で鬼に金棒! 転職とか在宅勤務とか起業にも強いんだって」。同大のパンフレットは、コミカルな漫画で始まる。同団体は、高校生がイメージしにくい大学卒業後の将来設計を紹介する冊子を作成。女子学生を増やそうと試行錯誤を続ける。

 近年の同大コンピュータ理工学部の入学者に占める女子学生の割合は、1割程度にとどまる。現在は学部生1134人のうち、女子学生は136人で全体のわずか11%。全国的に理工系分野での女子の育成が課題で、理工系は男子という固定観念が背景にあるとみられる。

 こうした状況を受け、2021年に同団体が発足。会津の「津」から「ヅ大」と命名した。

 メンバー自身もさまざまな思いを抱えて入学した。4年の室田彩夏さん(21)は、受験期に新型コロナウイルスの影響で自粛を強いられた際、コンピューターの可能性を感じて同大を志望したが、高校時代の友人からは女子学生が少ないことを気にかけられたという。入学後、男女の人数差に課題はあるとしつつも、勉強や友人関係で困ったことはなかったと振り返り「先生に相談しやすい環境で、(勉強の)課題も友達と助け合いながらできている」と語る。

 「女子学生が気持ち良く入学できるためには、ある程度大学に女子がいなければいけないと思う」。発足時から活動する修士2年の柏本仁香さん(23)は指摘する。昨年夏のオープンキャンパスで同団体が女子高校生向けの相談室を開いた際には「勉強についていけるか」「女子学生が少ない中で友人ができるか」などの声が寄せられ、女子学生増員の重要性を痛感した。

 今後はラジオ番組に出演したり、オープンキャンパスでの広報など年間を通じて活動する。柏本さんは「将来を考えた時、『男子が多いから』を理由に諦めては駄目。女子学生が選択しやすい環境を大学側が用意することが必要だと思う」と力を込める。(安達加琳)

240607suku601-2.jpg写真=ヅ大を推す会が作成したパンフレット。漫画や卒業生の「自分史年表」など工夫を凝らして大学を紹介している

 奨励金制度で支援

 会津大は、企業からの奨学寄付金を活用して女子学生対象の奨励金制度を設けるなど、入学後の支援にも力を入れている。苅間沢勇人学生部長は「理系に興味関心があるなら伸ばせる環境を用意してあげたい。男女ともに活躍できる社会になるため、女性の理系希望者が増えてほしい」と話している。