【5位】震災と原発事故から10年 復興前進、残った課題

 
鎮魂と古里再生への願いを込めて作った折り鶴を囲み黙とうする人たち=3月11日、大熊町役場

 本県に未曽有の被害をもたらした東日本大震災、東京電力福島第1原発事故から10年を迎えた。地震発生時刻の3月11日午後2時46分、県内各地では鎮魂と古里の再生を願い、県民が祈りをささげた。

 あの日から、本県は着実に前に進んでいる。原発事故による避難指示区域は縮小され、帰還を果たした地域では学校や病院が再開し避難していた住民たちも徐々に戻っている。多くの道路や鉄道が開通し、生活の基盤は整いつつある。また、双葉郡を中心に新たな産業創出の動きもあり、ロボットや再生可能エネルギーの研究拠点整備も復興に寄与することが期待される。

 一方、本県から県内外に避難する住民の数はいまだに3万人を超え、復興の度合いは自治体によって異なっている。加えて、国と東電が最長で40年かかるとしている廃炉作業、2023年春をめどに海に流す方針を決めている処理水問題、時間の経過による風化など、県民が多く関心を寄せ、解決しなければならない課題は山積している。

 10年を経ても復興は道半ばで節目ではない。福島の未来をどう創造していくのか、これからが本当の正念場になりそうだ。