被災の爪痕残る双葉郡、静かな幕開け 選挙カーの訴え響かず

 

 東日本大震災と東京電力福島第1原発事故から5年3カ月を経た今も被災の爪痕が残る双葉郡。参院選が公示された22日、選挙カーからの訴えが郡内にはほとんど響かず、選挙ムードを感じさせないひっそりとした幕開けとなった。

 各陣営の遊説日程の組み方について、広野町の60代女性は「初日に有権者が多い都市部を優先するのは分かる」と理解を示しつつも「どうしても風化を感じてしまう。選挙戦を通じて、しっかりと政策を訴えてほしい」と注文を付けた。