確定大幅遅れ...福島市選管「集計混乱」 参院選、計測ミスなど

 
投票用紙の枚数を数え直す職員ら=11日午前2時5分ごろ、福島市国体記念体育館

 参院選福島選挙区の開票作業で、投票用紙の数が合わないとして11日未明に福島市選管が行った投票用紙の再集計で、投票用紙の集計作業の中で計測器の数え間違いや連絡不足などの複数のミスが重なって起きていたことが同日、分かった。同市の開票終了時間は当初の予定より2時間以上遅れた。

 再集計は投票数と投票用紙の数が合わないとして行われた。

 市選管によると当初は想定よりも投票用紙が1票多かったが、再集計の結果、100票ずつまとめた投票用紙の束のうち、一つが98票しかなかった計測ミスのほか、不在者投票の不受理や有権者が持ち帰った「持ち帰り票」があることなどの情報伝達不足が判明。投票用紙の数や投票数が二転三転したが、結果的に票数は一致した。

 市選管は、投票用紙の束の集計が誤っていたことについて「原因ははっきしない」として、担当職員への聞き取り調査を始めた。

 本田和主事務局長は「迷惑をかけることは承知していたが、1票でも合わない状態で票を確定させることはできなかった」と話した。同市選管を巡っては、2014(平成26)年の衆院選開票で未集計票が見つかるなどミスが相次ぎ、第三者組織の同市選挙事務改善委員会が選挙事務の改善などを提言した。