『同日選』迫り...やきもき 本宮「ダブル」、平田「トリプル」

 
本宮市に設置された参院選と市議選のポスター掲示板。参院選の掲示板は投票日を記載せずに設置されている=25日

 26日に会期末を迎える国会の閉幕に伴い、7月4日公示、同21日投開票が有力視される参院選に向けた準備が本格化する。県内では、本宮市が市議選との「ダブル選」、平田村は村長選、村議補選との「トリプル選」となる見通し。両選管は、参院選の日程の正式決定を待ちつつ「同日選」へと走りだした。

 7月14日告示、21日投開票で行われる市議選を控える本宮市は、今週から市内107カ所で市議選と参院選のポスター掲示板の設置を開始した。投票日が決まっていない参院選の掲示板は日程を記載せずに設置。正式に決まり次第、シールを貼って対応する予定だ。

 12年ぶりとなる参院選との同日開票を見越して、開票作業はすでにマニュアル化。市選管は「衆院選を含めたトリプル選も考えられた中で、ダブル開票にとどまった。ある程度の流れは想定できる」と冷静だ。

 開票作業は同市のサンライズもとみやで行い、職員約130人体制で臨む想定。市議選は午後7時、参院選は午後8時から開票を始め、参院選福島選挙区は午後9時5分の開票終了を見込んでいる。市議選の開票は参院選前に終えたい意向だが、「市議選の開票が遅れれば、参院選の開票作業にも影響を与える可能性がある」と担当者。「あらゆる場面を想定しながら、スムーズに進められるように準備したい」と誓う。

 平田村では7月16日告示、21日投開票で村長選と村議補選(欠員1)が行われる。12年前にも村長選と参院選が同日投票で行われたが、今回は村議補選が加わる。公示・告示日や期日前投票の期間などが異なるため、担当者は「事務作業は通常の1・7、8倍になる」と話す。

 一時取り沙汰された「衆参同日選」になれば、投票箱が足りない状態だったという。それでも投票所には、村長選、村議補選と参院選選挙区、比例区の計四つの投票箱が並ぶことが想定される。担当者は「間違いが起きないよう、一つ一つ丁寧に作業していくしかない」と気を引き締める。

 決定次第ポスター印刷

 公職選挙法は参院選の投票日を国会の閉会日から24日以後30日以内と定めている。この期間で対応する日曜日は7月21日だけのため国会の会期延長がなければ7月4日公示、7月21日投票が決まる。

 県選管は参院選の投票日が閣議決定され次第、県内の市町村選管や大型スーパー、高校、大学などに送る選挙啓発のポスター1万4千枚のほか、有権者に配布するチラシ2万枚を印刷する予定。