激戦完走!森雅子氏「謙虚に愚直に全力で」 マラソン遊説結実

「福島の復興のために頑張っていきたい」。21日投開票の参院選福島選挙区で激戦を制した自民党現職の森雅子さん(54)は3期目の誓いを立てた。野党統一候補として臨んだ無所属新人の水野さち子さん(57)は無念の次点。諸派新人の田山雅仁さん(35)は力及ばなかった。
初当選から12年。森さんが復興と地方創生の加速化を願う県民の期待を背負い、三度、国政の舞台に立つ。野党統一候補との激戦で選挙期間中は厳しい表情を見せる場面が何度もあったが、最後は満面の笑みで有終の美を飾った。
「本当に厳しい選挙戦なんです」。森さんは野党統一候補との事実上の一騎打ちへの危機感から、こう訴えていた。議席を死守すべく県内を精力的に遊説しながら、支持者と触れ合う様子を写真共有アプリ「インスタグラム」に投稿。趣味のマラソンを生かした「マラソン遊説」で都市部を行脚するなど、持ち前の明るさを生かし、文字通り、走りながら支持を広げた。
いわき市出身。幼いころ、実家が金銭面で苦労した経験がある。弁護士から国会議員へと転身。世耕弘成経済産業相が言うように2人の子を持つ「良き家庭人」でもあり、今回は夫や20歳になった長女が応援団として森さんをサポートした。
午後8時の開票開始と同時に早々と「当選確実」の吉報が届くと、福島市の選挙事務所は拍手と歓声にわいた。「復興の前進」「生活の安心」「復興のその先の未来」の三つの公約を掲げて勝利した森さん。歓喜の輪の中で「皆さまからいただいた負託の重さをかみしめ、謙虚に愚直に、全力で働く」と3期目の抱負を力強く口にした。
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