自民党比例代表の現職で外務副大臣の佐藤正久さん（５８）＝福島市出身＝は防衛省に近い東京・市谷の選挙事務所で早々に吉報を受けると、支援者と万歳して３選の喜びを分かち合った。

　「ヒゲの隊長」で知られ自衛隊の顔役から国政に転身して１２年。周りから「票につながりにくい分野」と心配されても「東日本大震災で命の尊さを改めて痛感した」と外交や安全保障、憲法改正の重要性をぶれずに訴え続けた佐藤さん。選挙戦では紺色のサファリジャケット姿で全国を飛び回り、街頭演説やビラ配りを重ねて支持を呼び掛けた。

　災害現場で活動する自衛隊の懸命な姿に言及しながら防災対策の強化も主張した。佐藤さんは「憲法や外交、防衛、防災は国の土台であり、国民の命と暮らしを支えている。有権者から託された思いの重みをかみしめ、土台づくりに全力を尽くす」と力強く約束した。