国民民主・増子輝彦氏、県連代表辞任へ 後任に小熊慎司氏推薦

 

 国民民主党の増子輝彦県連代表(71)=参院福島選挙区=は25日、福島市で開かれた党県連総務会で「一定のけじめをつけなければならない」と述べ、参院選福島選挙区での敗北の責任を取り県連代表を退く意向を表明した。増子氏は後任に代表代行の小熊慎司衆院議員(51)=比例東北=を推した。県連は26日に改めて開く総務会で増子氏の辞任を了承し、後任を決める方針。

 総務会は冒頭を除き非公開。増子氏は終了後、報道陣の取材に「国民民主の党籍を持つ候補者に無所属になってもらった。国民民主が(擁立を)主導したことは間違いない。責任の所在を明らかにした」と辞任表明の理由を説明した。

 参院選福島選挙区では国民、立憲民主、社民の各党県連と無所属議員、連合福島でつくる「5者協議会」が無所属での出馬を条件に、国民県連筆頭副幹事長で県議の水野さち子氏(57)を擁立した。

 国民県連代表は旧民進党時代を含め国会議員が務めており、増子氏は2018(平成30)年5月の国民県連結成大会で就任した。後任について、増子氏は協議が必要と前置きした上で「党の国会議員は(自分以外に)小熊代行1人しかいない。人心を一新して県連組織を見直し、県民に支持される体制をつくってほしい」と語った。

県議選へ立て直し 増子氏は11月に行われる県議選を見据え「全員が勝利できるようにしてほしい」とも語り、現在、現職11人が立候補を予定する県議選に向け、新体制での立て直しが必要との認識を示した。

 小熊氏は総務会で「参院選の結果が出なかったことはおわびする。県連代表については協議して決めたい」と述べるにとどめた。

 擁立作業遅れ敗因 参院選5者協会合

 5者協はこの日、福島市で非公開の会合を開き、参院選福島選挙区の敗因を分析した。連合福島の今野泰会長によると、出席者は擁立作業の遅れが敗因との見方でおおむね一致したという。各党が候補者擁立の過程などを検証し、8月中旬をめどに総括する。

 また、11月の県議選や今後の衆院選に向け、連合福島が橋渡し役となり5者協の枠組みを維持する方針も確認したという。