県医師会副会長・星氏に参院選出馬要請へ 自民、コロナ対応評価

 

 来年夏の参院選(福島選挙区、改選数1)に向け、候補者選考を進めていた自民党県連は、県医師会副会長の星北斗氏(57)=郡山市、星総合病院理事長=に立候補を要請する方針を固めた。10日に組織決定した上で、11日に正式に要請する見通し。

 星氏は郡山市出身。東邦大医学部卒。医系技官として旧厚生省入省。ハーバード大公衆衛生大学院客員研究員などを務めた。2013(平成25)年から、東京電力福島第1原発事故後の県民の健康影響を調べる「県民健康調査」検討委員会の座長を務めており、県医師会では新型コロナウイルス対策を担当している。

 自民県連は、参院選の候補者について「複数期にわたって活躍できる若い新人」の方針に沿って選定を進めてきた。星氏はこの方針に合致するほか、県民健康調査検討委の座長として東日本大震災後の県民の健康を見守り続けてきたことや、県民の命と健康を守るため最前線で新型コロナ対応に当たっている実績などを踏まえ、立候補を要請する方針を固めたとみられる。

 参院選を巡り、改選議員の増子輝彦氏(74)は16年の福島選挙区に旧民進党から野党統一候補として出馬し、閣僚だった自民現職を破り3選を果たした。しかし、昨年9月の野党再編で新党には加わらず、同10月から自民と無所属の議員でつくる参院会派「自民党・国民の声」で活動している経緯がある。増子氏はこれまでの取材に、年内にも態度を決める方針を示している。また、立憲民主県連など野党も候補者の擁立作業を進めている。