参院選福島選挙区、構図三つどもえ 増子氏、4月8日正式表明
今夏の参院選福島選挙区(改選数1)で、無所属で立候補する意思を固めていた現職の増子輝彦氏(74)=3期=は8日、福島市で記者会見し、出馬を正式表明する。新人は、県医師会副会長の星北斗氏(58)が自民党公認、フリーアナウンサーの小野寺彰子氏(43)が立憲民主や社民、国民民主の各党県連と県議会第2会派の県民連合、連合福島で構成する「5者協議会」の支援を受け無所属での立候補を表明しており、三つどもえの構図が固まった。
増子氏は2016年の参院選福島選挙区で、当時所属していた民進から野党統一候補として出馬し3選。しかし、20年9月の野党再編で新党に加わらず、無所属を選択。同10月には、自民と無所属の議員でつくる参院会派「自民党・国民の声」に入り、これまでの政治姿勢を一転させて旧民主系の勢力とは決別した経緯があり、参院選に向けた動向が注目されていた。
福島選挙区を巡っては、無所属で出馬する意向を示していた元職の岩城光英氏(72)が比例代表に出馬する方向で調整に入ったことで、星氏を公認した自民は保守分裂選挙を回避できる見通しが立った。一方、5者協議会の統一候補となる小野寺氏については、野党共闘を前提に共産が候補者擁立を見送る方針で、事実上の「野党統一候補」となる見込み。現職の増子氏に与野党候補が挑む構図で、激戦は必至だ。
既に立候補を表明している両陣営は有力視される7月10日投開票まで約3カ月に迫る中、選挙戦に向けた準備を急ぐ。星氏を擁立する自民党県連は10日、茂木敏充党幹事長が出席し、福島市で選対会議と街頭演説会を開催。6年前に敗れた福島選挙区での議席確保に向けた活動を加速させる。
連合、小野寺氏の推薦決定
5者協議会を構成する連合福島は7日の執行委員会で小野寺氏の推薦を正式に決定した。立民も既に推薦を決めており、小野寺氏を全面的に支援していく。
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