立民・泉健太代表、参院選共闘進める 処理水、国の説明不十分

 
「与野党の対決構図を出す」と参院選の展望を語る泉氏

 立憲民主党の泉健太代表は24日、郡山市で福島民友新聞社の取材に応じ、今夏の参院選の展望などを語った。「野党共闘」については「できる限り分かりやすい与野党の対決構図を出す方向に向かっている」と述べ、立民推薦で立候補予定のフリーアナウンサー小野寺彰子氏(43)を野党統一候補として支援する体制を構築するため他党と調整を進めているとした。(聞き手 編集局長・小野広司)

 ―参院選福島選挙区の戦い方は。
 「5者協議会の枠組みが機能している。候補者はこれまでにいないタイプで、県民に寄り添う力を十分に生かし、無党派層にも伝わる選挙戦にする。(野党共闘については)党本部レベルで他党に申し入れをしており、おおむね前向きな回答を得ている」

 ―参院選の争点は。
 「一番は物価高。給付金の対象者の幅を広げるなど、予備費と国債で緊急に対応する必要がある。そして東日本大震災、原発事故からの復興。福島第1原発の処理水については、現在の国の説明は乱暴で不十分だ。トリチウムの分離技術については、開発に巨額のお金がかかるが、当然そこにかけて乗り越えないといけない。それが県民に対する誠意で、漁業者に対する正しい対策だ」

 ―本県は2年連続で地震に見舞われた。特に今年の被災者の苦悩は大きい。どう対応するか。
 「グループ補助金や罹災(りさい)証明書の発行など、手続きの簡素化を含め、制度に不便さがないか、改めてチェックする必要がある」

 ―人口減対策は。
 「自民党政権の大半で特に地方の人口減を止めることができなかった。予算の使い方を変え、地方重視を明確にしたい。高校卒業から30代までの、特に女性が地域に居続けられる環境づくりに力を注ぎ、地方の優位性が発揮されるようにする」