事実上一騎打ち、与野党新人同士 参院選公示予定日まで1週間

 

 22日公示、7月10日投開票が有力視される参院選の公示まで1週間に迫った。福島選挙区(改選数1)には、新人4人が立候補を予定。自民党公認の星北斗氏(58)=公明党推薦=と無所属の小野寺彰子氏(43)=立憲民主、社民、国民民主党推薦=による事実上の一騎打ちとみられ、両陣営は"与野党対決"に向けて臨戦態勢に入った。

 星陣営は5月末から公示前にかけ、各地区で大規模な総決起大会を開催。閣僚や自民党幹部の現役・経験者らも相次いで駆け付けマイクを握っている。党総裁の岸田文雄首相は公示日に今月2度目となる本県入りで第一声を放つ方針。陣営は期日前投票に照準を合わせ、選挙戦序盤からフル稼働で組織票固めを狙う。

 星氏は昨年12月の立候補表明後に県内を3巡。22の総支部単位で開いた集会では来場者と直接懇談する場を設け、地域医療や子育て支援などの政策を訴えてきた。選挙戦に向けた「総仕上げ」(陣営幹部)とする4巡目の訪問でも陣営は県医師会副会長として長く医療政策に携わってきた経験のある星氏を「即戦力」としてアピール。新人同士の争いとなる中、知名度向上に加え「政策力」を訴える戦略だ。公示後は集会や街頭演説を重ね、無党派層などへの支持を広げていく。

 小野寺氏は3月の立候補表明後、県内全域をくまなく巡り、街頭演説を重ねるなど知名度向上を図っている。11日には出身地である喜多方市で集会を開催。陣営によると、予定を上回る人数が集まり、手応えを感じている。15日には高い知名度を誇る参院議員を招いた街頭演説会を、居住地の郡山市で開催する予定で、さらなる浸透を狙う。

 小野寺氏は立民、社民、国民、県議会会派の県民連合、連合福島で構成する5者協議会の支援を受ける。各組織での票固めを進める一方で、陣営幹部は「与党も含めた"県民党"の候補者として支持を固めたい」と話す。共産党も支援を表明しており、あらゆる層の取り込みを狙う。

 SNS(交流サイト)を有効活用した選挙戦も展開。フェイスブックなどのフォロワー数は増加しており、若者世代の支持拡大につなげたい考えだ。

 他に2人が出馬予定

 福島選挙区にはこのほか、NHK党公認の元山形県米沢市議皆川真紀子氏(52)、政治団体「参政党」公認の会社社長窪山紗和子氏(47)が立候補を予定している。