物価高、復興問う 参院選公示、福島選挙区に新人5人が立候補

 

 第26回参院選は22日、公示された。福島選挙区(改選数1)には届け出順に、NHK党公認の元山形県米沢市議皆川真紀子氏(52)、無所属のフリーアナウンサー小野寺彰子氏(43)=立憲民主党、国民民主党、社民党推薦、政治団体「参政党」公認の会社社長窪山紗和子氏(47)、無所属の元養護教諭佐藤早苗氏(62)、自民党公認の元県医師会副会長星北斗氏(58)=公明党推薦=の新人5人が立候補し、18日間の選挙戦をスタートさせた。投票は7月10日で、即日開票される。

 道半ばにある東日本大震災、東京電力福島第1原発事故からの復興に加え、急激な物価高や人口減少対策、新型コロナウイルスを巡る感染防止対策と社会経済活動の再生などが主な争点。15年ぶりとなった新人のみの争いは、自民が公認、公明が推薦の形で与党が推す星候補と、立民、国民、社民各県連と県議会会派の県民連合、連合福島の「5者協議会」などが支援する小野寺候補による事実上の一騎打ちとなる見通しだ。

 星候補は、新型コロナや世界情勢の影響、相次ぐ自然災害など多くの課題を抱える中「地域医療や農業を守る」と強調。県医師会副会長として新型コロナ対策や復興に尽くしてきた実績を訴えた。福島、会津若松、須賀川、いわき、郡山各市で演説。福島、会津若松両市では岸田文雄首相と共に街頭に立ち、安定した政治基盤の下で課題解決に当たる姿勢を示した。

 小野寺候補は、普段の生活で物価高を実感しているとして「今の政権は、生活している一人一人の環境の違いを理解していない」と批判。一般的な生活者目線を反映させた政治の必要性を訴えた。福島市で第一声を放ち、出身の喜多方市などでも遊説。郡山市では推薦を受ける立民の泉健太代表と共に街頭演説し、連合福島など支援組織と共に結束をアピールした。

 皆川候補は、NHKの受信料を支払っている契約者だけが視聴できる「スクランブル放送」の実現や消費税減税などを訴えた。

 窪山候補は、新型コロナウイルスワクチンに反対する姿勢を示し、食生活や環境改善などを通した健康維持、増進などを強調した。

 佐藤候補は、教育予算の増大や参院議員の無報酬化などを訴えたほか「格差が広がった」として消費税の廃止などを呼びかけた。

 比例本県関係は4人立候補

 比例代表には、本県関係で自民党公認の元職岩城光英氏(72)=3期、いわき市=と日本維新の会公認の元職山口和之氏(66)=1期、郡山市、いずれも共産党公認で現職の岩渕友氏(45)=1期、福島市=と新人の元須賀川市議丸本由美子氏(59)=須賀川市=の4人が立候補した。岩城、山口、丸本の3候補は郡山市で、岩渕候補は福島市で第一声を行い、遊説をスタートさせた。

参院選公示、福島選挙区に新人5人が立候補

右から届け出順 改選数〈1〉―5 敬称略、四角内は推薦