星候補・医療や農業に重点、小野寺候補・物価高対策第一 参院選

 

 新人5人が立候補している参院選福島選挙区(改選数1)で事実上の一騎打ちを繰り広げている自民党公認の元県医師会副会長星北斗候補(58)=公明党推薦=と無所属のフリーアナウンサー小野寺彰子候補(43)=立憲民主党、国民民主党、社民党推薦。星候補は地域医療や農業の振興、小野寺候補は物価高や人口減への対応などを訴えている。各候補の公約を見る。

 星候補は「県民の命と暮らしを守る」を主軸に、11の柱に沿った71の公約を掲げる。特に地域医療の充実や地域ぐるみでの子育て環境づくり、農業をはじめ各産業で深刻化する後継者不足の解消などを重点的に訴えている。

 医師としての実績を生かし、医療や子育ての充実を公約の柱に掲げる。少子化や人口減対策の一つとして、深刻化する後継者不足を重点課題と捉え、各産業の分野で公約に盛り込む。

 喫緊の課題の物価高騰については政府が打ち出した緊急対策などを踏まえ、実効性のある対応が必要だと強調。西山尚利自民党県連選対本部長は「政治の安定があってこそ課題を前に進められる」と政権与党としての実行力を訴える。

 小野寺候補は「政治は生活」との理念の下、物価高対策や人口減、教育の3本柱を掲げる。特に物価高を第一として、電気、水道、ガスなど生活に欠かせないライフラインに関する支出の補助や消費税の時限的な引き下げなど県民に身近な分野での施策を訴える。

 公約以外でも、農業資材の高騰を念頭にした支援策や、米価下落に対応するため余剰米の買い上げなど政策の浸透を図る。処理水については「理解や同意のない放出計画には賛成できない」との考えだ。

 亀岡義尚総合選対本部幹事長は「今、生活する上で最大の課題は物価高だ。政権の対応の手ぬるさを指摘し、生活者の立場から街頭演説や交流サイトで訴えていく」と語った。

 NHK党公認の元山形県米沢市議皆川真紀子候補(52)は「NHKスクランブル放送」実現や消費税減税を掲げる。

 政治団体「参政党」公認の会社社長窪山紗和子候補(47)は、化学的な物質に依存しない食と医療の実現などを訴える。

 無所属で出馬している元養護教諭佐藤早苗候補(62)は、参院議員の無報酬化や消費税の廃止などを盛り込んだ。