舌戦、フィナーレ 参院選福島選挙区候補者、最後の訴え
参院選福島選挙区に立候補しているNHK党公認の皆川真紀子候補(52)、無所属の小野寺彰子候補(43)、政治団体「参政党」公認の窪山紗和子候補(47)、無所属の佐藤早苗候補(62)、自民党公認の星北斗候補(58)は9日、遊説したり、街頭演説を行ったりして公示から18日間に及んだ選挙戦を締めくくった。(福島選挙区は上から下へ届け出順)
身を切る改革訴え 皆川真紀子候補
皆川候補は福島市内をくまなく選挙カーで巡った後、第一声と同様にJR福島駅東口近くで最後のマイクを握った。
NHKの受信料を支払っている契約者が視聴できる「スクランブル放送」の実現、年金受給者の受信料無料化、消費税減税を前面に押し出し選挙戦を展開。「必ず有言実行する。国会に送ってもらえば身を切る改革をする」と響かせた。
安倍晋三元首相への弔意も示した上で「身の危険を顧みずに最後まで諦めずに選挙運動をしている」と強調し、「(これからの日本は)相当厳しい状況になる。私はそれを少しでも変えたい」と訴えた。
【略歴】山形県米沢東高卒。保険代理店業。山形県米沢市議1期。米沢市
【政見】NHKスクランブル放送の実現。消費税の引き下げ。年金受給者のNHK受信料の無料化
県民のために尽力 小野寺彰子候補
小野寺候補は福島市で推薦を受ける党代表の応援を得た街頭演説を行った後、二本松、本宮両市を経て南下。JR郡山駅前での最後の街頭演説で「出会った一人一人の県民のため、福島のために力を尽くす」と力強く決意を語った。
物価高や各種産業の後継者不足など県民に身近な課題について訴え続けた。「この場所に立たせてくれた多くの人に報いなければならないという思いを強くしている」と述べ、「1票で福島の未来が変わる。一緒に明るい未来をつくろう」と声を振り絞った。
支援を受ける政党や連合福島の関係者とのガンバローコールで締めくくった。
【略歴】宮城学院女子大学芸卒。フリーアナウンサー。FM福島アナウンサー、FM山形アナウンサー。郡山市
【政見】物価高、原油高への対応。人口減少に伴う地域課題のためにデジタル活用を推進。子どもを社会で支えるための教育・子育て環境を整備
健康を食から守る 窪山紗和子候補
窪山候補は福島市のJR福島駅前でラストコールに臨み、「幸せの基礎になるのは健康。私ができるのは福島の皆さんの健康を食から守ること」と訴えた。
時折涙ぐみながら「誰かに政治を任せる時代はもう終わった。一人一人が当事者意識を持たないと変わらない」と強調し、「今こそ共に手を取り合って、日本を変えていきたい。そのためにも参政党が必要。政策を一緒に考えていこう」と力を込めた。
18日間を振り返り「党名が知られていない中、多くの人に応援してもらった。一人では戦えなかった。たくさんの人に助けられた」と感謝を述べた。
【略歴】文化服装学院普通科卒。健康美容会社社長、参政党参院福島選挙区支部長、ミス・ジャパンビューティキャンプ講師。鏡石町
【政見】食事から心身の健康を図る。個性ある子どもが生き生きと育っていける教育環境をつくる。月1回のオーガニック給食の提供
福島を良くしたい 佐藤早苗候補
佐藤候補は朝から地元の福島市などに選挙カーを走らせ、同市飯坂町の選挙事務所前で遊説を締めくくった。
マイクを握り、「遊説で県内59市町村全てを回り、県内の様子を知ることができた。山の中で手を振ってくださる人もいて、期待を感じて熱い気持ちになった」と選挙戦を振り返り、「皆さんに支えていただいた。私一人だけでは何もできなかった」と感謝した。
「福島、日本、世界を良くしたいという気持ちはみんな同じだと思う。私の行動が世界のためになるように力を尽くしていきたい。今後も叱咤(しった)激励をお願いします」と述べた。
【略歴】山形大養護教諭特別別科修了。養護教諭。福島市
【政見】消費税導入前の物品税への移行。参院議員の無報酬化と実費支給。自分がされて嫌なことは人にはしない社会教育
約束を守り果たす 星北斗候補
星候補は安倍晋三元首相の死去を受けて街頭演説や打ち上げ式を中止。県全域を選挙カーで遊説後、福島市の選挙事務所で関係者に感謝を伝えた。
「『福島の星になれ、星の光で次の世代の子どもたちを輝かせてくれ』という(安倍元首相からの)言葉を実現するという思いで戦い抜いた」と切々と語り、「(選挙戦で)多くの皆さんと交わしてきた約束をしっかり守り、果たしていきたい」と決意を示した。
総合選対本部の根本匠本部長と西山尚利幹事長、亀岡偉民衆院議員、若松謙維公明党県本部常任顧問、佐藤武寿県医師連盟委員長があいさつした。
【略歴】東邦大医卒。公益財団法人星総合病院理事長。県民健康調査検討委員会座長、県医師会副会長。郡山市
【政見】新型感染症対策。地域医療の発展。教育・子育て支援などの子どもを育む環境づくり。大規模災害時の体制づくり。震災からの復興
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