新地の新工場8月稼働 鋳物製造ソーカ、地元採用進め、最大70人規模に

新地町に進出した鋳物製造「ソーカ」(山形県天童市)は8月初旬、新地南工業団地に建設している新工場を稼働させる。松田芳晃専務(51)は地元での社員採用を進める考えを明らかにした上で「地域に密着しながら、社員が誇りを持てるような工場を目指す」と意気込みを語った。
新たな工場は天童市、伊達市に続く3カ所目。ソーカ社は複雑な回路を持つ油圧バルブなどを鋳造している。製品はフォークリフトなどで使用され、国内、海外ともに市場占有率1位のトヨタL&Fでも使われている。
同社は鋳物の内部の形を決める中型「中子(なかご)」の成形を得意とする。鋳物の品質を左右する中子の自社製作で、質の高い製品を安定して生産することができ、業界で定評を得ている。
新工場は、顧客からの増産の要望などに対応するため計画された。利便性の高い交通環境や穏やかな気候に着目し、新地町への進出を決めたという。
常磐道「新地インターチェンジ」近くに確保した約3万2260平方メートルの敷地に、溶解炉2基を設けた工場棟と管理棟の計2棟(床面積約6212平方メートル)を建設している。生産能力は本社工場(天童市)の月400トンを上回る500トンを目標とする。約20人体制で稼働させ、2年後には最大70人規模を目指している。
新地南工業団地で建設が進む新工場
工場では、溶解工程のほか、溶かした金属を鋳型に流し込む注湯工程などを自動化。作業環境を高めるための設備投資も行った。新採用社員に対する技術教育なども充実させるという。松田専務は「若い人がものづくりから離れていく傾向がある。働きやすい環境を整えた上で、鋳造に携わることへのやりがいを育んでいきたい」と話した。問い合わせは同社(電話023・658・2150)へ。
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