詩吟の世界伝えたい、郡山の石川さん 東北初の「少壮吟士」認定

郡山市の神道流吟詠会副理事長の石川渾凰(こんおう)(本名・千尋)さん(48)は、若手吟詠指導者で最高位の栄誉「少壮吟士」に東北地方の詠み手で初めて認定された。テレビやラジオなどを通じて吟詠の普及に努める立場になる。石川さんは「詩吟の世界を子どもたちに伝えていきたい」と意気込んでいる。
少壮吟士は、吟歴7年以上で指導歴3年以上の35~55歳の詠み手が対象。日本吟剣詩舞振興会主催の全国少壮吟詠家審査コンクール決選大会で3回の入選達成が条件になる。全国で50人ほどしかいないという。
石川さんは2017年と20年の同コンクールで入選し、昨年3月に東京都で開かれたコンクールで3度目の入選を果たして少壮吟士に内定した。認定は5月5日付。
石川さんは祖父が同会を創設し、母親が理事長を務める「吟詠一家」で育った。「母親のおなかにいた時から詩吟を聞いていた」というほど。物心つく前から練習に励み、2歳から舞台に立つなど吟詠一筋に研さんを積んできた。
石川さんが「雲の上」と評する少壮吟士に憧れを抱いたのは30代前半の頃。少壮吟士の詠み手の発声に「耳に入った時にいいなと思わせ、声だけで情景が思い浮かんだ」と振り返る。
吟詠人生の中で、母親の存在が大きかった。石川さん自身も気付かないわずかな音の狂いを指摘してアクセントや発声の修正につなげた。「母との二人三脚で得た少壮吟士」と感謝する。
詠み手の手本の立場になり、吟詠に懸ける思いをより熱くする。石川さんは「一人でも多くの人に吟詠の魅力を伝えながら、私に続く詠み手を育てていきたい」と話している。
県吟剣詩舞道総連盟副理事長・事務局長の高橋岳洲(がくしゅう)(本名・稔)さんと、石川さんの母で神道流吟詠会理事長の渡部鳳凰(ほうおう)(本名・満子)さんが同席した。
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