川俣・山木屋の歴史後世に、前公民館長の広野さん 記録冊子作成

 
作成した冊子を手に「これからも山木屋の歴史を記録していきたい」と話す広野さん

 川俣町の山木屋公民館長を3月末に退任した広野隆俊さん(78)が、公民館の歴史や山木屋地区の行事の記録をまとめた冊子「山木屋公民館のあゆみ~昭和・平成・令和 時代を越えて75年」を作成した。約150冊発行し、町内の各公民館や関係機関に配布した。

 広野さんは「山木屋地区の歴史や記録を後世に残していきたい。いつか地区の歴史が語られるときに、冊子が役に立ってほしい」と願いを込めた。

 山木屋地区では2017(平成29)年3月末、東京電力福島第1原発事故による避難指示が解除された。町によると、5月1日現在の山木屋地区の居住者は334人で、東日本大震災前の3割に満たない。広野さんは「避難の影響で地区の住民が散り散りになったのに加え、高齢化も深刻な状況。山木屋の歴史を語ることができる人がいるうちに、記録を残す必要があった」と作成の意図を説明する。

 広野さんと前副館長の広野太さん、主事の吉村弘子さんが中心となり仕上げた。冊子には歴代館長の紹介のほか「さなぶりまつり」や「すずらん文化祭」、運動会など地区を代表する行事を写真とともに収録した。

 10年度から12年にわたり館長を務めた広野さん。「公民館は地域住民が集い、交流を深める場所。今後も公民館を拠点に住民同士が協力し合って、山木屋の発展につなげていってもらいたい」と思いを語った。