水素エネ、福島がリードを SUGIZOさん、ライブ電源に活用

 
「グリーン水素で日本をリードしてほしい」と、浪江町など県内での取り組みに期待を寄せるSUGIZOさん

 ロックバンド「LUNA(ルナ) SEA(シー)」「X(エックス) JAPAN(ジャパン)」のギタリスト、SUGIZO(スギゾー)さんは、音楽活動の一方で、持続可能な社会実現のための活動に20年以上取り組んでいる。近年は浪江町産の水素を充填(じゅうてん)した燃料電池車(FCV)を電源にライブ活動も展開。同町で行われた、水素エネルギーへの理解促進のためのシンポジウムに出演したSUGIZOさんに、エネルギー問題や県内の復興について聞いた。

 ―水素エネルギーに関心を持った理由は?
 「クリーンな社会、持続可能な社会をつくる上でとても重要だと思った。10年ほど前から関心がある。環境問題に関心を持ったのは20年以上前で、きっかけは子どもが生まれたこと。『この子たちが大人になった時に、世の中がもっとクリーンになっていなければいけない。それが僕ら親世代の責任だ』と意識が変わった」

 ―東日本大震災と原発事故以降、県内に足を運んでいる。
 「震災後1年は宮城県石巻市を中心に復興支援活動を行っていたが、その後、仲間が南相馬市や浪江町で支援活動をしていたので、訪れるようになった。南相馬市では、復興を機に社会をより良くしようと思っている人々と意気投合し、年に1、2回訪れている」

 ―復興を感じるところは?
 「エネルギーに関してとても未来を感じる。水素に関する動きはすごく励みになる。南相馬や浪江などの復興のため、ここを中心に新しいベンチャーや未来を創造していこうという、強い意志を感じる。昨年、南相馬市と浪江町を訪れた際は、若者のエネルギーと、自治体の人たちの『地域をより良くしたい』という強い意識がとても魅力的だった。世の中をポジティブな方向に推進していく魂、最も重要な感覚がここにあると、この数年感じる」

 ―福島の将来をどう見ているか。
 「水素活用推進は自分のライフワークなので、その中枢としてとても期待している。浪江町はグリーン水素(再生可能エネルギー由来の水素)による水素社会推進で日本をリードする存在であってほしい。まだグリーン水素は割高だが、その解決のために町内にある福島水素エネルギー研究フィールド(FH2R)が重要な役目を果たすだろう。LUNA SEAはこの2年、FH2R産の水素を充填した水素燃料電池車を電源にコンサートを開催している。昨年、その水素の古里であるFH2Rを訪れ、とても感銘を受けた」

 ―ミュージシャンが、エネルギーや環境の問題に取り組み、発信することの意義をどう考える?
 「地球のために良い行いをするためには、ただ行動を変えればいいだけ。例えば、家で再エネの電気を使う場合は太陽光パネル設置が必要と考えがちだが、実は再エネで発電している電力会社を選べば可能。僕は自宅もスタジオもそうしている。でも、こういうことを知らない人が多いことが問題だ。僕は自分の活動を通して、そうした人々に地球を守るための行動を『知って』ほしい。一人でも多くに伝えた方がいいと思い、こういう活動を続けている」