楢葉移住者支援に全力 福岡出身の塩塚さん、海外活動経験生かす

浜通りの復興と発展を全力でサポートしたい―。福岡県うきは市出身の塩塚祐太さん(36)は、東日本大震災と東京電力福島第1原発事故からの復興を後押ししようと、4月に楢葉町へ移り住んだ。まちづくり会社「ならはみらい」の移住促進特任チーム員として、移住者への支援に取り組んでいる。
塩塚さんは地元の高校を卒業後、大学進学に伴い上京した。国際ボランティア活動で海外の紛争問題に関心を持ち、大学院修了後は留学先のパレスチナで日本政府の代表事務所に就職。学校や病院などの生活に必要なインフラ整備に携わったほか、パキスタンの日本大使館で働くなど、スケールの大きい仕事を任され、やりがいを感じていた。
だが、一つだけ心残りがあった。それは被災地の復興支援に関わりたい思いだ。パレスチナに旅立つ直前に震災が発生。被災地が大変な状況にある中、日本を離れることにもどかしさがあった。頭の片隅に被災地への思いを抱えながら、10年近い海外での活動を終えて帰国。経験を生かして被災地の復興に関わる道を探していたところ、ならはみらいの求人を見つけ、移住して働く決意を固めた。生活環境はがらりと変わった。それでも「不安はない。むしろ楽しみ」と感じている。自身も移住者として町のイベントに積極的に顔を出し、地域住民と交流を深めている。
海外では現地の人の声を聞くことが大切と考え、一人一人に寄り添って活動してきた。心構えは楢葉町でも変わらず、移住者のニーズに応じた支援に努めている。「地元住民と移住者が共に協力して町づくりをする環境を整えたい」。町の発展に向けて新しい活動にも挑戦していくつもりだ。
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