トンネル通路に鮮やか壁画 地震被災の中村二中、生徒と画家描く

 
高岡さんと生徒が描いた壁画

 本県沖を震源とする3月の地震で被害を受けた相馬市の中村二中の生徒は8、9の両日、登下校の安全確保のために設置されたコンクリート製トンネル通路の外壁に、画家で絵本作家の高岡洋介さん(54)と一緒に壁画を描いた。

 同校は激しい揺れで校舎の屋根が損傷し、落下物から生徒を守るため正面玄関前などに通路が設けられた。壁画の制作は、灰色のコンクリートを色鮮やかに飾り、自宅も被災するなどした生徒らの心を和ませようと企画された。

 高岡さんは、東日本大震災後、同市で支援物資を収納するコンテナに絵を描いたことなどが縁となって招かれた。

 8日は高岡さんがデザインした魚や天使、学校近くの松川浦大橋などの輪郭を壁面に描き、全生徒が順番に色を塗り重ねた。3年の宍戸麗さん(15)は「みんなで作り上げていくのが楽しい。卒業しても作品は残るので、見に来たい」と笑顔を見せた。高岡さんは「みんなで絵を描くという体験が大切。生徒と一緒に活動することで、私自身も気持ちが穏やかになってくる」と話した。

 校舎の本格的な復旧工事は11月以降に始まる見通し。復旧後、通路は生徒たちが地震にもめげずに登校した証しとして敷地内の別の場所で保存されるという。