初回は「睡眠の不思議」 広野ふるさと創生大学開校 ゼミ方式で

 
ゼミ形式でスタートした本年度のふるさと創生大学

 広野町民が学びを深める本年度の「広野町ふるさと創生大学」の開校式は7月30日、広野町公民館で行われた。本年度からは、参加者が希望する講師・テーマごとに申し込むゼミ(グループ)方式を導入し、より主体的な学びの場とした。初回の講義は、東大アイソトープ総合センターの裏出良博特任研究員が務め、睡眠の不思議などについて解説した。

 裏出特任研究員は睡眠学や生化学が専門で、研究の傍らNHKの「チコちゃんに叱られる!」に出演するなど、学術成果の普及にも努めている。同センター広野サテライトに常駐している縁で、「聞いて得する眠りの話 毎日健康で生き生き暮らすために」と題して講師を務めた。

 裏出特任研究員は「自然界では、小動物が周りに捕食者がいるにもかかわらず睡眠を取る。眠ることには意味があり、安全な環境を確保して寝るように進化してきた」と指摘した。

 人間の眠りについては「進化の過程で脳が発達し、安全なのに『危険かもしれない』と考える能力を獲得した」と述べ、仕事などで悩みを抱えると寝ることができないという理由を説明した。

 講義の中では、参加者に対し「寝ている時に家族から話しかけられても起きないのに、なぜ目覚ましで起きるか」という疑問を投げかけ、意見を求めた。そのうえで「家族の声は、安心だから起きないのです」と答えを明かした。このほか、脳波が、テレパシーの存在を確かめようとした研究者によって発見されたことなどをユーモアを交えて説明した。

 ふるさと創生大学では今後、他国との文化比較や化石からみた生物進化などのゼミが行われる。