国重文「旧亀岡家住宅」維持に、伊達市へ1千万円 施主ひ孫寄付

 
旧亀岡家住宅の前で須田市長に目録を手渡す孝仁さん(右)

 伊達市の国指定重要文化財「旧亀岡家住宅」を建てた亀岡正元のひ孫亀岡孝仁さん(79)=千葉県=は、住宅の維持管理と継承に役立ててほしいと、市に1千万円を寄付した。亀岡さんは「取り壊されるところを引き取ってもらい、文化財指定まで尽力してもらったことに感謝の気持ちでいっぱい」と思いを語った。

 住宅は、蚕種製造家の正元が明治時代に現在の桑折町伊達崎(だんざき)に建設。孝仁さんの姉阿部正子さんが旧保原町(現伊達市)に寄贈し、1995(平成7)年に保原総合公園内に移築復元された。2016年には国の重要文化財に指定された。

 孝仁さんは正子さんの遺志を引き継ぎ、祝いの席で使う家紋入り食器や正元宛てのはがきなど史料を整理し、市に寄贈してきた。

 贈呈式が10日、現地で行われた。目録を受けた須田博行市長は「(地震による)被災箇所を修繕し、一層魅力を向上させていく」と謝辞を述べた。孝仁さんは高校卒業まで過ごした思い出の詰まった住宅を眺め「大きい家なので毎夕、雨戸を閉めるのが大変だった。屋根裏部屋は遊び場だった」と穏やかな笑顔を見せた。