米沢藩士「雲井龍雄」...愛される像に 福島大・新井教授が制作

 
雲井龍雄のブロンズ像の原型を見つめる新井教授

 雲井が眠る常安寺に建立へ

 彫刻を専門とする福島大人間発達文化学類の新井浩教授(61)は、戊辰戦争時に奥羽越列藩同盟の中心だった米沢藩の藩士雲井龍雄(1844~71年)のブロンズ像を制作しており、このほど原型を完成させた。雲井の墓がある山形県米沢市の常安寺に来年6月に建立される。新井教授は「米沢の方々に愛される作品にしたい」と意気込みを語った。

 雲井は米沢藩士の次男として生まれた。幼少から優秀で、幕末には京都で藩の探索方として活躍。戊辰戦争の最中に薩摩藩を痛烈に批判し、奥羽越列藩同盟の正統性を主張する「討薩(とうさつの)檄(げき)」を起草して同盟の士気を鼓舞した。維新後、不平士族を集めて明治新政府の転覆をはかった罪で捕らえられて処刑された。

 新井教授は、10年以上前に米沢市の上杉神社境内に建立された上杉景勝、直江兼続主従の「天地人像」も制作している。今回は雲井龍雄顕彰会(米沢市)から依頼を受けた。学生も協力しながら2月から制作に当たっており、7月には原型の型どりなどを行った。このあと、東京都青梅市の鋳金所で鋳造を進める。

 雲井像は、左手に刀、右手は雄弁を表す身ぶりをしている。表情は希望を込めたまなざし、気迫を感じさせる口元にした。新井教授は「雲井の足跡は会津にもある。多くの人に雲井の存在を知ってほしい」と話した。