飯坂「温泉神社」修復お披露目 劣化と震災被害、湯の恵みに感謝

 
整備した温泉神社の前に立つ佐藤会長

 福島市飯坂町の愛宕山公園愛護会、湯野地区自治振興協議会、同地区町内会連合会は、愛宕山の高台にある温泉神社の社殿や石段を修復し、新たに神社由来板を設置した。26日にお披露目した。

 湯野地区は昔から温泉が豊富に湧き出し、源泉の脇にはよく「湯神様(ゆじんさま)」が祭られていた。

 温泉神社は、元々は国登録有形文化財・十綱橋のたもとにあったと考えられるが、1874(明治7)年に十綱橋の架橋工事が行われた際、道路にかかることから移転が計画され、78年に現在の場所に遷座された。愛宕山山頂の愛宕神社の北側に当たり、風雪にさらされて劣化が進んでいた。東日本大震災でも被害を受け、社殿の倒壊などは免れたが、ひびが入るなどしていた。

 同公園愛護会は毎月1回の清掃活動を長年続けており、その中で整備の話が出た。石の社殿のひびを修復し、石段も石を積み直した。神社入り口に由来を書いた看板を設置した。同愛護会の佐藤恒晴会長(86)は「温泉の恵みに感謝し、長く受け継ぐことが大事だ」と語った。

 温泉神社は国造りの神とされる大国主命(おおくにぬしのみこと)と、温泉や医薬、五穀豊穣(ほうじょう)、酒造りの神とされ一寸法師のモデルになったとも言われる少彦名命(すくなひこなのみこと)が祭神。かつては湯神薬師と称していたが、1872(明治5)年に温泉神社と改称された。社殿には横長の傷があり、合戦時にやりが刺さったとも伝わる。