「武豊さんのような騎手に」福島の中1・松浦さん、夢実現へ走る

 
「武豊さんのような騎手になることが夢」と語る松浦さん

 未来のジョッキー発掘を目的に日本中央競馬会(JRA)が開催する第12回ジョッキーベイビーズ(10月9日・東京競馬場)で、福島市の松浦太志(たいし)さん(13)=北信中1年=が優勝した。身長141センチの少年は努力と騎手への夢を原動力に、県勢として2人目の大きな快挙を挙げた。

 松浦さんは幼い頃から父の武志さん(44)に同市の福島競馬場に連れて行ってもらったことがきっかけで、「憧れの武豊さんのような騎手になりたい」と夢見ていた。そんな中、福島競馬場で開かれたジョッキーベイビーズの地区予選を観戦し、当時福島乗馬スポーツ少年団に所属していた加藤雄真さんがレースを制覇。その後、決勝大会を県勢として初制覇した姿を見て「いずれ自分もこの大会で優勝したい」と思うようになり、小学5年生で同スポ少の門をたたいた。

 ジョッキーベイビーズは、新型コロナウイルスの影響で松浦さんが入団した2020、21年と2年連続で中止。大会の出場規定が中学1年生までだったため、松浦さんにとって今回が最初で最後の挑戦だった。

 決勝当日は幸運にも恵まれた。快勝した予選で共に走ったポニー「ホタル」を再び抽選で引き当てた。「馬の性格も力も知っていた。とにかくスタートから飛ばしていこう」と心に決めていた。

 レースは好スタートから2着以下に大差をつける完勝。最後のチャンスをものにし「目標にしていたレースで勝ててうれしかった」と快挙を喜んだ。

 レースでは、同時期にスポ少に入団し、互いに日々切磋琢磨(せっさたくま)している矢内玖俐歩(くりふ)さん(14)=福島大付中=の思いも背負っていた。中学2年の矢内さんは、2年連続中止の影響で大会への出場がかなわなかった。「自分が走れなかった分も松浦君が楽しんで走ってくれた。感動した」。大会に出られず、悔しさを抱えているはずのライバルの言葉が何よりうれしかった。

 同スポ少は今春にデビューしたJRAの土田真翔(まなと)騎手や、同じくこの春JRA競馬学校に入学した遠藤汰月(たつき)さんを輩出している。松浦さんは「自分も先輩方に続けるよう頑張っていきたい」と意気込む。競馬学校への受験は早ければ2年後。大きな快挙を自信に、夢の実現へ走り出した。