喜多方の耕作放棄地で収穫...アスパラガス、慶応大生が商品開発

 
学生たちが考案したタルタルソースの素(右)とピクルス

 慶応大商学部の学生たちは、本県の耕作放棄地の問題解決に向けて商品開発に取り組んでいる。12日から横浜市の同大日吉キャンパスで、耕作放棄地だった喜多方市の畑で収穫したアスパラガスを使ったカルツォーネを100食販売する予定だ。4年の谷口有鈴(ゆりょん)さん(22)=郡山市出身=は「商品を通して耕作放棄地の現状を知ってもらいたい」と力を込める。

 学生たちは昨年秋、ゼミの一環で本県の農業について学ぶため県内の生産者10人を取材した。その中で耕作放棄地の開墾事業などを手がけるエガワコントラクター(喜多方市)の江川正道社長から、耕作放棄地が増えると、農業の担い手不足や地域の衰退につながる可能性があることを学んだ。

 そこで学生たちは、食を通して耕作放棄地の問題に理解を深めてもらおうと商品開発に着手。江川社長や郡山市の創作イタリアンレストラン「Italian MASHIRO(イタリアン・マシロ)」の協力を得て、アスパラガスの食感を生かしたピクルスを考案。さらに天然酵母ピザを手がける福島市の「oriori(オリオリ)」のサポートで、アスパラガス1本分を堪能できるカルツォーネを作った。

 ゼミの3~4年生9人は11月26日、郡山市の郡山シティホテルで1日限定の販売会を開催。ピクルスと、調理の過程で処分されやすいアスパラガスの端材を使ったタルタルソースの素計100個を完売した。

 谷口さんは「耕作放棄地の課題を知らずにこれまで食事をしていたのかと考えるきっかけになった。少しでも関心を持つことが大切」と思いを寄せる。

221206news702-2.jpg郡山市で開いた商品販売会で来場者に商品を手渡す学生たち