震災で犠牲...娘の絵ハンカチに、いわきの両親 売上金66万円寄付

 
下山田副市長に浄財を手渡す鈴木さん(中央)と美起子さん(右)

 東日本大震災による津波で長女姫花さん=当時(10)=を亡くしたいわき市の鈴木貴さん(46)、美起子さん(46)夫妻は22日、姫花さんが描いた絵をプリントしたハンカチの売上金66万円を同市に寄付した。

 ハンカチはデザイナーになる夢を持っていた姫花さんが絵のコンクールで入賞した作品をデザインしたもので、塩屋埼灯台が鮮やかな色彩で描かれている。鈴木さんは「震災の風化を防ぎたい」と、2012(平成24)年から同灯台に近い土産物屋でハンカチを販売している。

 10年間でハンカチの販売数は1万2千枚以上となり、寄付総額も今回で300万円を超えた。鈴木さんは「震災伝承が難しくなっている。震災を経験していない子どもにハンカチが(被害を)伝える手段の一つになってくれれば」と願う。販売ペースは落ちているが復興が進んでいる証拠といい、「一枚でも買ってくれる人がいれば継続したい」と話した。

 贈呈式は市役所で行われ、鈴木さんが下山田松人副市長に浄財を手渡した。寄付金は市の災害遺児激励金基金と震災義援金に充てられる。