病克服...デュオ再び 喜多方の鹿目さん、旧友・東さんと50年ぶり

心不全や脳梗塞から復帰した「不屈のシンガー」鹿目浩さん(70)=喜多方市=は、学生時代の旧友の東誠一さん(71)=会津若松市=と約50年ぶりに音楽デュオを結成した。互いに就職などで疎遠になっていたが、音楽が2人を結び付けた。鹿目さんは「空白期間を感じない。互いに忘れっぽくなったが、あの頃に戻った気持ちになる」と話している。
会津若松市出身の2人は小学校からの同級生で、会津高に通う高校生の時に音楽デュオを結成。卒業後にフォークソングブームが下火になり、自然消滅した。
鹿目さんは大学卒業後も音楽活動に取り組んでいたが、脳梗塞を3度経験。滑舌が悪くなったり、手のしびれでギターが弾けなくなったりし、思ったように体を動かせなくなった。音楽を諦めようとした時期があったが、「音楽のない人生は嫌だ」とギターより弦が2本少ないウクレレでリハビリに取り組んだ。鹿目さんは「最初は指を動かすことが難しかったが、みるみる良くなった。歌も歌えるようになった」と話す。
そんなある日、東さんのことを交流サイト(SNS)で発見。久しぶりに連絡を取り、近況を報告し合った。その中で、鹿目さんの病気のことを知った東さんが「やるんだったら目標があるといい」とデュオを再結成して演奏会を開くことを提案。鹿目さんも再結成の誘いを快諾した。名称は、70歳で2人が再び出会ったことから「ザ・コーキーズ」に決めた。
2人は限られた時間で集中してセッションし、息を合わせて音を一つにした。昨年12月に喜多方市山都町の茶房千で演奏会を開き、オリジナル曲や懐かしのフォークソングなど約15曲を演奏。集まった観客から大きく、温かい拍手を受けた。
病を乗り越え、旧友と約半世紀ぶりに音楽を奏でた鹿目さんは「施設に通っていても、頑張ればできるようになる。苦しい時も音楽に励ましてもらった。これからも音楽を続け、今度は私が音楽で恩返ししたい」と話している。
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