「人と人つなぐ場所にしたい」 川内、古民家カフェ3月上旬開店

 
古民家カフェをオープンする志賀さん。「地域住民と村外の人をつなぐ交流拠点にしたい」と話す

 川内村の志賀風夏(ふうか)さん(28)は3月上旬、村内に古民家カフェ「秋風舎」をオープンする。普段は村の文化施設「天山文庫」の管理人を務める志賀さん。古民家カフェでは地場産食材を使ったメニューを提供する予定で「村に若い人を呼び込み、地域住民と村外の人をつなぐ交流拠点にしたい」と思いを膨らませている。

 古民家は志賀さんの自宅敷地内にあり、村内の子どもたちも参加して改修した。陶芸家としても活動した亡き父敏広さんが手がけた椅子や机を客用として並べた。

 志賀さんは川内村出身。相馬高1年の時に東日本大震災と東京電力福島第1原発事故を経験し、敏広さんと陶芸でつながりのあった神奈川県鎌倉市に一時避難した。高校卒業後は福島大で美術を専攻。「大好きな川内で就職を」と考えていたが、希望する就職先はなかなか見つからなかった。

 たまたま天山文庫の管理人募集を知り、意を決して大学を4年で中退、村で就職する夢をかなえた。天山文庫は「カエルの詩人」で名誉村民の草野心平(いわき市出身)が別荘とした施設で、県外の大学生らがフィールドワークで訪れる機会も少なくない。志賀さんは、心平の魅力を来場者に伝え、地域資源の発信に力を注ぐうちに、交流人口の拡大につなげるには新たな仕掛けが必要と思い立った。

 村に戻った若者が限られる中で「私がやるしかない」と人材育成塾に参加。村に少しでも長く滞在してもらおうと、古民家カフェの出店を決めた。昨年10月に地域住民向けにプレオープンすると「こういう場所が欲しかった」と声をかけられ、地元も待ち望んでいたことを知って喜びを感じた。

 志賀さんは「窓からの何げない景色や住民のみ知る場所など、村の本当の魅力を知ってほしい。また来ようと思えるきっかけになれば」と熱く語る。住所は川内村下川内字牛淵509。営業予定は月、金、土、日曜日の午前11時~午後5時。

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