「弥平廹遺跡」初の公開 浪江、双葉地方の古代史解析に期待

 
竪穴住居跡が多数発掘された遺跡。かまどの部分を粘土で作っているのが特徴とされる

 浪江町教育委員会が発掘調査を進めている弥平廹(やへいさく)遺跡の現場公開は21日、浪江町棚塩の現地で行われた。同遺跡からは、古墳時代から奈良時代にかけての集落跡が見つかっており、双葉地方の古代史像を解き明かす一端となることが期待されている。同遺跡の現場公開は、今回が初めて。

 遺跡は、浪江町北東部の段丘上に位置しており、2021年度から発掘調査を進めてきた。これまでの調査で、約1700年前の古墳時代前期にあたる竪穴住居跡と、約1300年前の奈良時代の竪穴住居跡が多数見つかった。

 町教委によると、かまどに粘土が使われているのが特徴で、この遺跡に住んでいた人たちがどのような集団だったのかを解き明かす鍵になるかもしれないという。また、地面に四角い穴を掘って柱を立てた「掘立柱建物」や、円形の溝が掘られた跡があることも確認された。住居跡からは、生活に使われていたとみられる土器も出土している。

 現場公開は新型コロナウイルスの感染拡大を受け、午前10時~午後2時の好きな時間に訪れてもらう形式を取った。当日は町民や考古学ファンら約60人が訪れた。調査は今後も継続し、遺跡の全体像の解明を目指していく。