本紙医学史書籍「黎明期の群像」 県内全小中高に寄贈、福島医大同窓会

 
写真上=大沼教育長(左)に書籍を手渡した大戸会長、写真下=森会長(左)に書籍を手渡した大戸会長

 福島医大医学部同窓会は17日、近代医学教育の進展に力を尽くした先人の歩みを掘り起こした福島民友新聞の連載をまとめた書籍「ふくしま近代医学150年 黎明(れいめい)期の群像」を、県内の全小中学校、高校に寄贈した。計約800冊を贈り、医療の道を志す子どもの教育に役立てられる。

 福島市で行われた贈呈式では、同窓会の大戸斉(ひとし)会長が、大沼博文県教育長、森涼県私立中学高校協会長に手渡した。大沼教育長は「先人の足跡をたどり、医療の精神に触れられる一冊。各校で役立てていく」、森会長は「医学の世界で活躍を望む生徒のため活用したい」と感謝した。大戸会長は「近代医療の先駆けを務めた人たちの事跡を多くの子どもに知ってもらいたい」と願った。同窓会の岸波靖彦特任事務局長、持田謙介福島医大広報コミュニケーション室長が同席した。

 連載「黎明期の群像」は、医師養成を目的とした白河医術講議所設置から150年に合わせ、2021年7月~22年5月に本紙で掲載した。書籍は医療発展に情熱を傾けた野口英世、山本八重、三浦謹之助ら、現在の医学や研究につながる功績を紹介した全22回の連載に加え、同大関係者らの座談会を収録した。オールカラーA4判64ページ。価格は1200円。問い合わせは福島民友新聞社出版部(電話024・523・1638、平日午前10時~午後5時)へ。