子どもの居場所づくりを 虐待・貧困から救いの手、福島で講演会

 
講演する大谷代表理事

 首都圏を中心に虐待や貧困などで生きづらさを抱える若い女性の支援活動に取り組む「若草プロジェクト」の大谷恭子代表理事の講演は18日、福島市の県総合社会福祉センターで開かれ、未成年者の居場所づくりの大切さを伝えた。

 県教職員組合福島・伊達両支部の主催。「困難を抱える少女たちの今―支援の取り組みから見えてきたもの」をテーマに約30人が聴講した。

 大谷さんは、新型コロナウイルスの感染が拡大した2020年の春以降、少女からの相談件数が目に見えて増えたという。「緊急事態宣言の発出で学校が休校となり、家庭に居場所のない子どもが助けを求めていた」と振り返った。

 虐待は貧困家庭に限らず、高学歴で裕福な家庭にも同様に見られるといい、大谷さんは「子どもたちの駆け込み寺のような安心して相談に訪れられる場所が地域には必要」と語った。