手作り広報紙...民生委員の願い、火災予防など訴え 郡山で発行

郡山市富久山町の民生委員渡辺成典さん(77)は、手作りの広報紙で地域住民に火災予防の大切さなどを伝えている。今年で発行12年目を迎えた紙面には目を引くイラストや、読む人に訴えかける見出しが並ぶ。渡辺さんは「住民に広く情報を伝え、火災などによる犠牲者を減らしたい」と、今日も筆を走らせる。
広報紙は「久保田西部連合会新聞」という名前。2012(平成24)年から月1回発行しており、昨年11月に200号を超えた。地元の6町内会に約210部を配る。街ネタや事故防止を呼びかける記事など「旬の話題」を1枚の紙にまとめている。取材から記事の執筆、イラストの掲載まで全て担当し、地元に根差した情報を届けている。
火災予防に力を入れ始めたのは、昨年11月、郡山地方消防本部管内で行われている住宅用火災警報器(住警器)の取り付け支援の取り組みを知ったのがきっかけだった。「あの家は大丈夫だろうか」。ある1人暮らしの高齢者のことが頭に浮かび、すぐに郡山消防署富久山分署の佐藤俊幸分署長に話を聞いて住警器の必要性についての記事を書いた。
記事は大きな反響を呼び、住民の間で住警器が話題に上がることが増えた。1月には、記事に興味を持った住民や消防職員が参加して会議も開かれ、消防活動の現状について住民が理解を深めたという。佐藤分署長は「消防では手の届かないところまで情報を届けてくれるのはありがたい」と、渡辺さんの「草の根活動」に感謝する。
「地域をよくしたい」という思いが原動力になっているという渡辺さん。「広報紙は各家庭との話のきっかけになる。地域のつながりを深めることにも役立てばうれしい」と思いを語った。
住宅用火災警報器の設置促進を呼びかける記事。「読む人が分かりやすいように」とイラストや大きなタイトルを付けるなど工夫している
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