「日本酒の神様」たたえる 鈴木賢二さんにみんゆう県民大賞授与

 
みんゆう県民大賞を受賞し中川社長から盾を受ける鈴木さん(右)=会津若松市・料亭「翠雲」

 大きな功績を残した個人・団体を顕彰する第32回みんゆう県民大賞(福島民友新聞社主催)のふるさと創生賞を受賞した、前県ハイテクプラザ会津若松技術支援センター副所長の鈴木賢二さん(61)への表彰式が、会津若松市で行われた。鈴木さんは「これからもおいしい酒がどんどん出てくると思うのでぜひ期待してほしい」と話した。

 鈴木さんは同センターで約30年にわたり酒造りの研究を続け、蔵元の技術指導をしてきた。全国の蔵元が製造技術を競う全国新酒鑑評会に向けて、独自の「福島流吟醸酒製造マニュアル」を編み出し、金賞受賞銘柄数9回連続日本一の土台をつくった。「日本酒の神様」と全国から注目される中、昨年3月に退職後は県酒造組合特別顧問、県日本酒アドバイザーに就任。引き続き県内の蔵元を巡り、酒造りに助言を続けている。

 表彰式は同市の料亭「翠雲」で行われ、中川俊哉福島民友新聞社社長が鈴木さんに正賞の盾と表彰状などを贈った。

 式後の対談で、鈴木さんは「福島県の造り手は非常にレベルが高い。新酒鑑評会は(金賞数10回連続)日本一を何が何でも取りたいと頑張っているので、ぜひ応援していただきたい」と語った。

 第32回みんゆう県民大賞では鈴木さんのほか、芸術文化賞を前ふくしま海洋科学館理事長・アクアマリンふくしま館長の安部義孝さん、スポーツ賞を関脇若隆景関(荒汐部屋、福島市出身)が受賞している。