飯舘村民の帰りを待つ「ハチ公」 オブジェに感謝、復興へ誓い新た

 
「忠犬ハチ公」のオブジェに感謝を伝えた行事

 渋谷公園通商店街振興組合(東京都)から福島県飯舘村に贈られた「忠犬ハチ公」のオブジェに感謝を伝える行事が7日、村内のいいたて村の道の駅までい館で行われた。

 オブジェは2013年、全村避難中に事業を継続していた村内の老人福祉施設「いいたてホーム」に贈られた。オブジェにはハチ公が飼い主の帰りを待ち続けたように、「村民の帰還を見守っていてほしい」との願いが込められている。昨年には今後も村の復興を見届けてもらおうと、多くの人が行き交う道の駅に移設された。

 行事は8日のハチ公の命日を前に、ハチ公の生誕100年と、オブジェが村に贈られてから10年になるのに合わせて有志でつくる「飯舘村忠犬ハチ公像維持会」が慰霊祭として実施。三瓶政美会長は「(ハチ公には)復興状況を定点観測してほしい」と話した。出席者はハチ公像を囲み、村の復興、再生への誓いを新たにした。